錯綜した状態で調停不成立となった段階で受任し無事早期に調停離婚した事案

依頼者

年代 50代

性別 男性

職業 会社員

居住地 横須賀市

年収 800万円程度

相手方

50代 女性 会社員

居住地 横須賀市

年収 300万円程度

子供の有無 あり 二人 一人成人、一人高校生

別居の有無 なし

解決までの期間 8か月

争点と結果 財産分与、その他諸条件

慰謝料の有無 なし

財産分与の金額 2000万円程度

解決金 なし

相談のきっかけ

依頼者の方は、調停がうまくいかず終わってしまったと訝しげに相談へいらっしゃいました。早期に離婚したいが方策がないという状態でした。

弁護士の着眼点

まずは不成立に終わった調停で何が起きていたのか検証していくことにしました。

その結果当時の代理人の主張は極めて適切であり、その水準で再提案すれば訴訟敵をしなくても解決できるのではないかと考えました。

結果

受任し、方針を決めてすぐに当時の相手方代理人に連絡をしたところ、残念ながら業務終了という連絡が来ました。訴訟やむなしと考えていたところ、相手方に新しい代理人がつきました。交渉をしようとしましたが調停を申し立てるというため、仕方なく交渉しながら調停も受けることとしました。

前任者と異なり、交渉がなかなかできない代理人であり、通常認められないような請求をいくつも付帯してきました。埒が明かないので、「訴訟したほうが早いし、こちらの条件も通ります」とアドバイスしたものの、依頼者の方は調停に疲れており、とにかく交渉か調停で離婚したいという意向をどう叶えるかを検討しました。

本件で問題となっているのは財産面だけであり、条件面でこちらの許容しうる範囲で相手方の飲むであろう条件を精査していきました。離婚弁護士としての経験を生かして金額を依頼者の方に提案しました。以前の調停より数百万円下げた金額となります。

依頼者の方もその条件を受け入れてくれ、さっそく相手方に提案しました。すると金銭面ではあっさりと合意できました。これで解決と思いきや、相手方はその他条件でわけのわからない条項を次から次へとつけてきました。もちろん排斥した条項も多々あるのですが、交渉に疲れた依頼者の方の意向でいくつかの裁判では付かないような条件を認めました。

最後も相手方自身で作成した調停案に異議を述べるなど訳の分からない調停が継続しましたが何とか解決となりました。

こういった変わった相手方と対峙してしまった際は訴訟に持ち込み訴訟でおかしな部分を排斥して和解するのが結局早く無駄な妥協をしなくて済むのですが、依頼者の方によっては訴訟に抵抗を感じる方もいらっしゃいます。そういった場合に何を優先していくかを依頼者の方からしっかりと聞き取りをして方針を決め交渉していく、そんなスキルが求められる事案も時にあります。

解決後すっきりした表情で「ありがとうございました。お世話になりました。」とおっしゃっていただいた時には苦労した分、余計に嬉しかった事案でした。

執筆者
島武広 
島法律事務所 
代表弁護士(神奈川県弁護士会所属)

当サイトでは、離婚問題にまつわるお悩みに対して、弁護士の視点で解説をしています。また、当事務所にて携わった事案のポイントも定期的に更新しています。地元横須賀で、「迅速な解決」を大切に代理人として事件の解決に向けて取り組んでいます。

初回相談は無料でお受けしておりますので、お悩みの方は、お一人で抱え込まず、ぜひ一度専門家にご相談ください。|弁護士紹介はこちらをクリック>>

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