既婚者とは知らず不倫し、交際相手の妻から慰謝料請求をされた方へ

相手を独身と信じて真剣に交際をしていたのに、ある日突然交際相手の妻を名乗る人物から慰謝料を請求された。

そんなお悩みを抱えて当事務所に相談にいらっしゃる方が年々増えており、

また、逆に配偶者の不貞相手に慰謝料請求したら、既婚とは知らなかったとの反論する子が多くなってきています。

ここでは既婚者とは知らずに、交際相手の配偶者から慰謝料請求された場合の対処法を述べていきます。

慰謝料を支払わなければならないか?

既婚者との不貞はその配偶者に対する民法が定める不法行為となります。

ですので、不貞下側に故意または過失があることが必要になります。

  • 支払う義務がある場合

基本的には相手が既婚者だと知って行った不貞行為は、慰謝料の対象となるとお考えください

相手から「夫婦関係がうまくいっていない」「間もなく別れる」などと言われていても、責任は逃れられないことが圧倒的多数といえます。

  • 支払う義務がない場合

相手が既婚者とはまったく知らず、知らなかったについて過失もない場合には慰謝料を支払わなくてもよいことになります

肉体関係がある以上、過失がないといえるケースは非常に限られており、実務上は何らかの支払いをすることが多いです。

しかし、絶対に既婚者と信じていた、という方の時は裁判まで行くケースもあります。

既婚者だと知らず、過失もない場合、慰謝料の支払い義務はありません

このように、不貞相手の男性が既婚者だと知らず、そのことについて過失すらなかった場合には、慰謝料を払わなくてもよい可能性があります。では、過去の裁判では、どういう事情でどんな判断が出されたのか、具体的な事例を見ていきましょう。

既婚者だとは知らなかったが過失があると認定されたら慰謝料の支払い自体は免れられませんが、知っていた事案に比べて慰謝料の金額は大きく減額されることが一般です。

ですので、知らなかったことを立証することも非常に重要です。

裁判例

裁判では様々な判断が出ています。

代表例として下記のような裁判例があります。

  • 故意・過失が認められなかった裁判例

東京地方裁判所平成23年4月26日判決はお見合いパーティーで出会い、相手がずっと独身と振る舞い続けた事案で故意・過失は存しない、と言う判断をしました。

  • 過失はあるが、故意があったわけではないことを認めた裁判例

東京地方裁判所平成19年4月24日判決は、男性から離婚経験があると説明された女性に、既婚とは知らなかったことを認めましたが、過失はあるとの半田をしています。

それぞれの事案には何かしらの事情があり、その具体的事情を1つ1つ検証していき、裁判所は故意・過失の有無を判断していきます。

ですから、お見合いパーティーなら故意・過失なし、離婚経験ありと言われたら過失があるというわけでありません。

ご自身の事情がどう評価されるか弁護士に相談することをおすすめします。

慰謝料の減額方法

ご自身がした交際が、不貞行為として故意・過失があるとされてしまった場合、残念ながら慰謝料を支払うことになります。

しかし、慰謝料はそれだけで自動的に決まるわけではありません。

しっかりと主張していくべきです。

①不貞期間
②不貞の回数
③不貞を積極的に誘ったという事情
④不貞相手の女性が妊娠や出産をしたといった事情

などで増減額されるので、慰謝料を引き下げられる事情をしっかりと主張していきましょう。

とはいっても、相場というものがありますので、

「3万円しか払わない」

などと言ってしまうと交渉が決裂してしまいます。

弁護士に相談して事案の相場を念頭にいれ提案することをおすすめします。

慰謝料を請求されたときの対応方法

慰謝料の請求はある日突然来ますので、今回のように自分が不倫をしているとは夢にも思わない場合、動揺することは避けられないと思います。

しかし、落ち着いて行動することが難しいと思ったら、早期に弁護士を入れることをご検討ください。

というのは、弁護士へ依頼すれば相手方との交渉はすべて弁護士が行い、ご自身が相手方と接触することがなくなります。

相場を超えた高額の慰謝料を支払う人は大体、パニックに陥って慰謝料を支払ってしまうことが多いです。

次に、相手の求めていることをしっかりと把握しましょう。

中には、お金よりも関係を絶つことに主眼を置く人もいます。

そのあたり、相手方が何を要求しているかしっかりと把握して、そこから自分の対応を決めるべきです。

また、相手方に弁護士ついていたら、ご自身も弁護士をつけるべきといえます。

「武器対応の原則」という言葉あるとおり、相手は弁護士というプロをつけて用意周到に準備してから通知を送ってきています。

こちらも相応の準備をしないと対等の交渉は出来ないと言えます。

最後に、交際相手とは縁を切ることになりますが、交際相手が騙していたことに対してこちらから慰謝料請求をする方法があります

相手方が離婚を考えていないなら、財布は1つですから、減額できる可能性が高いといえます。すでに別居、離婚の話合いをしているなら「どうぞ、ご勝手に」と言われる場合もありますが、交際相手から回収することで実際の支出は減らせます。

また、裁判までもつれた場合、故意・過失の判断に交際相手に慰謝料の請求をしていることは多少の影響があるといえます。

 

以上述べてきましたが、慰謝料事件は、殆どのケースが早期に決着します。

出だしで間違った対応をしてしまうと、後から挽回するのが厳しくなります。

早期に弁護士へ相談だけでもすることで、自身の望まない結果となることを防ぐ可能性が上がります。

是非一度当事務所の初回無料相談をご利用ください。

結婚しているとは知らなかった以上、言うべきことを言って、納得のいく結果を得るべきです。

 

執筆者
島武広 
島法律事務所 
代表弁護士(神奈川県弁護士会所属)

当サイトでは、離婚問題にまつわるお悩みに対して、弁護士の視点で解説をしています。また、当事務所にて携わった事案のポイントも定期的に更新しています。地元横須賀で、「迅速な解決」を大切に代理人として事件の解決に向けて取り組んでいます。

初回相談は無料でお受けしておりますので、お悩みの方は、お一人で抱え込まず、ぜひ一度専門家にご相談ください。|弁護士紹介はこちらをクリック>>

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