保険会社から治療費を打ち切ると言われたら

交通事故に遭いただでさえ辛い思いをしているのに、相手保険会社担当者から連絡が来て「治療費の支払いを終了する」と取り付く島もなく一方的に言われてしまうケースが増えています。
5年、10年前と比べてもその数は増えており、そういった打ち切りを契機に相談にいらっしゃる方が増え続けています。
ここでは、そんな打ち切りへの対処法を説明していきます。

まず前提として知っていなければならないことは、保険会社が直接治療費を支払ってくれる一括対応はあくまでも保険会社のサービスであり、強制することは出来ないということです。
その点を認識せず、支払うのが当たり前というスタンスで、家族の強面の方が担当者に圧力をかけ続けるなどしてしますと一切の支払いを拒まれた上、弁護士を付けられ、「裁判やってください。任意の対応はしません。」と言われてしまいます。
通常のケースではあくまでも好意で支払ってくれているという姿勢で接する方が賢明といえます。

そうはいっても言われるがままに従っていては治る怪我も治らなくなります。
そこで、いくつかの対処法をお教えます。

1早期に弁護士をつける

多くの方が初めての交通事故であり、保険会社にどのような対応をしていけば打ち切りを防ぐことが出来るかわからないかと思います。
交通事故に注力する弁護士に依頼すれば、打ち切りをされないために先回りして対処していくことが可能です。
例えば、主治医の方に詳しく見通しを聞いてもらう、実施されている治療や本人の感じる症状を詳細に報告するなどです。

保険会社も会社組織であり、担当者が上司から決裁を取りやすくするようにしてあげれば、打ち切りを防ぐことが出来る可能性が上がります。

打ち切りを伝えられてからでも、弁護士をつけることで再度交渉し、打ち切りを猶予してもらうケースもあります。
単に、痛い、まだ治療したいと言っても、保険会社は納得しませんが、論拠をもって打ち切りをしないでほしいと交渉すれば、受け入れてくれることも多々あるのです。

2代償を与える

とにかく打ち切りを防ぎたい場合で弁護士を付けることが出来ないのであれば、治療の終了時期を明示することや後遺障害申請をしないからもう少し治療させてほしいなどと言うことで治療費の支払いを延長してくれることがあります。
要は、いつまで治療をされるのが嫌なわけですから、締め切りを明示することで多少の期間を延長することが出来る場合があります。
また、後遺障害申請をして後遺障害等級が認定されると、通常それまでの治療は有効なものと裁判所は判断します。
そうなると治療費や慰謝料が高額になります。
その可能性を排除するために、多少の治療費を支払い「損切り」してくれることがあります。
ただ、注意したいのは、一旦約束すると「やっぱり」が出来ません。
もしかしたら後遺障害が認定されるかもしれませんので、本当に最後の最後に検討すべき、出来れば専門家にアドバイスをもらって判断すべきといえます。

3労災・健保を使い治療を継続

打ち切られてしまった場合、そのまま自由診療で治療を継続すると高額な費用を負担することとなります。早期に打ち切りをされているのであれば、自賠責の限度額120万円の余りがあり、自賠責に請求をすることで帰ってくる可能性もあります。
逆に。それなりの期間治療していたり、入院や手術などをしていると既に120万円を使い切っている可能性もあります。
そういった場合、労災や健保を利用することで治療費を抑えることができます。
また、そうなれば、保険会社は治療費を支払っていないので、いつまで治療するか指図される理由はなくなります。
納得のいくまで治療し、自分のタイミングで治療を終了することができます。
ただ、ケースによっては、裁判所も必要な治療と認めず、支払った治療費が自己負担になる可能性もあります。
そのあたりは専門家である弁護士に相談することをおすすめします。

4人身傷害特約を利用する

ご自身の任意保険に人身傷害特約が付いていれば、ケースによっては治療費の支払いを代行してくれ、慰謝料や休業損害も保険会社の基準で一定額支払ってくれる場合もあります。
ご自身の任意保険会社に相談しましょう。

5症状固定にして後遺障害申請をする

ケースによるのですが、打ち切りに併せて症状固定(治療を終了)とし、後遺障害を申請するのが有効な場合もあります。
一部の骨折や醜状痕などでは有効な場合もあります。
ただ、むちうちなどの痛みでは治療期間が短いとほぼほぼ後遺障害は認定されませんので、後遺障害を狙っての症状固定はしてはいけない場合もあるので注意が必要です。
怪我の種類、治療状況、現在の体の状態などを総合的に判断して決めることが重要です。

以上、保険会社から治療費の打ち切りを言われてしまった場合の対処法を述べてきました。
以前に比べて、会社ごとに、担当者ごとに、治療費打ち切りの可能性が日に日に高くなっており、私たち交通事故に注力する弁護士でも交渉が難儀するケースが増えています。
ご自身だけで出来ることには限界があります。
是非当事務所の初回無料相談をご利用ください。
事案ごとに適切なアドバイスさせて頂きます。

執筆者
島武広 
島法律事務所 
代表弁護士(神奈川県弁護士会所属)

当サイトでは、離婚問題にまつわるお悩みに対して、弁護士の視点で解説をしています。また、当事務所にて携わった事案のポイントも定期的に更新しています。地元横須賀で、「迅速な解決」を大切に代理人として事件の解決に向けて取り組んでいます。

初回相談は無料でお受けしておりますので、お悩みの方は、お一人で抱え込まず、ぜひ一度専門家にご相談ください。|弁護士紹介はこちらをクリック>>

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