父親側の代理人として結果的に親権を獲得したケース(40代・男性の離婚事例)

依頼者属性

年代 40代
性別 男性
職業 会社員
居住地 横須賀市
年収 
300~500万円

相手方
年代 30代
性別 女性
職業 パート
居住地 九州・沖縄地方
年収 100~300万円

子供の有無 有 2歳
解決までの期間 10ヶ月
争点と結果 離婚 親権獲得
財産分与 なし
養育費 相手方が支払うことで合意
解決金 なし

相談のきっかけ

些細な喧嘩から相手方が実家へ帰ってしまい。流れの中で2歳の子供は依頼者の下で生活することになったところ、相手方との今後をどうするか悩み当事務所へ来所されました。

弁護士の着眼点

ご要望は今後もお子様と一緒に生活していくことを何よりも優先していくことでした。依頼者の方はお子様の面倒をよく見ており、ご実家も近くにあるため十分お子様を育てるに適した環境と判断しましたが如何せん父親ですので、いかに親権を獲得するか難しい課題に直面しました。

結果

こちらの方向性を模索している最中に、相手方から監護権に基づく子の引渡請求の審判と保全の申立てがなされました。女性側が圧倒的に有利な事件であり、通常この請求が認められ、後の離婚調停において親権を判断することとなりますが、正直その流れで親権を獲得するのは厳しい事案でした。

そこで、依頼者の方がお子様と暮らしていけるために、また、何よりもお子様自身の幸せを考え、こちらは夫婦関係を修復すべきと主張していくこととしました。

幸い裁判官も然したる離婚事由がなかったため、こちらの方針を十分に理解し、夫婦関係の修復を試みる説得をしてくれ、更に、こちらは相手方の主張する離婚事由について、改心した努力する姿勢を見せるため、具体的提案を証拠とともにしていきました。

そうしたところ、相手方の居住する地域において裁判所での家族面会を実現し、その際代理人である私はもちろん、家裁調査官の方も同行して下さることとなりました。

家裁調査官も夫婦関係の修復が適切との判断をしてくれたのですが、その後相手方は修復をしないと頑な姿勢となってしまいました。その間もこちらは面会交流をできる限り相手方に配慮した形で認めるなど夫婦関係の修復への姿勢を見せ続けました。

他にも、やれるだけのことをやることを確認し、保育園や依頼者の職場の方や実家の両親、兄弟夫婦から事情を聞き裁判所に報告するとともに、何百枚もの普段の写真を提出したり、日々の出来事を日記にして提出したりしました。

そのような努力の甲斐もあり、監護権に基づく子の引渡しについて、本案と保全ともに相手の請求を退ける判断が下されました。

依頼者を嫌悪し片親にすることを躊躇わない相手方よりも、お子様のため夫婦関係の修復こそが幸せに繋がると頑張り続けた依頼者の想いが裁判官に伝わったのだと思います。

その後、依頼者との離婚を急ぐ相手方から「離婚に応じてくれれば親権は諦める」との申し出があり、離婚とともに依頼者の親権を獲得できました。

解決後満面の笑みで、お礼と一緒にきれいな胡蝶蘭を頂いた際、依頼者の方が満面の笑みを見せて下さいました。私にとっても生涯忘れられない事件となりました

男性親が親権を獲得することは並大抵のことではないですが状況によっては、親権に努力をする熱意が結果を変えることもあるのです。

親権についての詳しい記事はこちらをご覧ください>>

執筆者
島武広 
島法律事務所 
代表弁護士(神奈川県弁護士会所属)

当サイトでは、離婚問題にまつわるお悩みに対して、弁護士の視点で解説をしています。また、当事務所にて携わった事案のポイントも定期的に更新しています。地元横須賀で、「迅速な解決」を大切に代理人として事件の解決に向けて取り組んでいます。

初回相談は無料でお受けしておりますので、お悩みの方は、お一人で抱え込まず、ぜひ一度専門家にご相談ください。|弁護士紹介はこちらをクリック>>

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