有責配偶者ながら不貞相手も含めて合意の上公正証書を作成して離婚した事案

依頼者情報

年代 30代

性別 男性

職業 会社員

居住地 横浜市

年収 500万円程度

相手方情報

30代 女性 会社員

居住地 関東地方

年収 200万円程度

子供の有無 あり

別居の有無 あり 4か月

解決までの期間 1年

争点と結果 慰謝料

慰謝料の有無 数百万円程度

財産分与の金額 数百万円

解決金 なし

相談のきっかけ

夫婦仲が長年うまくいっておらず、そんなこともあり浮気をしてしまい、そのことがばれて別居したものの、相手の条件がそのまま受任となりました。

弁護士の着眼点

相手代理人からの請求は過剰請求となっており、昨今よくいる依頼者を説得できない弁護士の場合交渉が長引く可能性も予想されました。

結果

相手代理人に受任通知を送り交渉が開始されました。

依頼者の方は、無一文で家から出され、給与口座も相手方が管理していたため、すぐに口座を止める手続をしました。

婚姻費用の交渉が開始されましたが、なかなか折り合いが付きませんでした。

裁判所の見解と大きく違うと言っても、相手代理人は「そうとも限らない」と主張し、なかなかうまくいきません。

こちらは裁判所に行っても構わないという姿勢で従前の主張を維持したところ、何とか婚姻費用を合意できました。

その後慰謝料と財産分与ですが、本来認められるはずの主張をしても、1つ1つ「そうとは限らない」と代理人が主張してくるため難儀しましたが、都度「裁判所にいけば認められるものを異なる条件を受け入れろとはいえない」と伝え続けると結局は相場通りに落ち着きました。

浮気したから養育費を相場から数万円上げろなどという本人ならまだしも、双方代理人が付く事案ではなかなかない展開が続きました。

幸い、自宅不動産が余剰を残して売却できたため、慰謝料の資金源が出来ました。

交渉も前進はしたのですが、相場を超える金額を平然と主張し続けます。

通常なら裁判所へ行けばよいのですが、その分婚姻費用の支払いが長くなり、戦っても経済的には然したる効果がないことが懸念でした。

そこで、これ以上は無理という相場よりもやや良い条件を提示し、これ以上求めるなら裁判でかまわない、そうなったら徹底的に争う旨を伝えました。

相も変わらず。裁判所と異なった見解を相手代理人は主張しましたが、間もなくこちらの条件をベースとした交渉となり、若干の上乗せはありましたが無事解決となりました。

後日、相手代理人が離婚をあまり担当してこなかったことがわかり、離婚を専門とした弁護してあれば同じ結果が早期に実現でき、お互いのためになったのではないだろうかと考えました。

やはり有責配偶者となるとこのような妥協をせざるを得なくなってしまいます。

それでも、それなりの結果を割と早期に実現できたと考えています。

 

執筆者
島武広 
島法律事務所 
代表弁護士(神奈川県弁護士会所属)

当サイトでは、離婚問題にまつわるお悩みに対して、弁護士の視点で解説をしています。また、当事務所にて携わった事案のポイントも定期的に更新しています。地元横須賀で、「迅速な解決」を大切に代理人として事件の解決に向けて取り組んでいます。

初回相談は無料でお受けしておりますので、お悩みの方は、お一人で抱え込まず、ぜひ一度専門家にご相談ください。|弁護士紹介はこちらをクリック>>

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