離婚に必要な準備について

数年前は、離婚調停や訴訟を申し立てられてしまった、家に帰ったら家族がいなくなっていたなどのことが起きてから相談を頂くことが圧倒的多数でしたが、最近は離婚を検討しているがまだ実行には移してない方からも相談を頂くようになりました。

中には、数年間お悩みになり、都度相談にいらっしゃっていただき、その上でご決断されて受任となることもあります。

そのような依頼者の方は、ほぼ全員万全な準備とシュミレーションをした上で離婚に向けた話し合いを開始しており、上で説明したことが起きてからご依頼いただく方よりも、良い結果が出ることが多いです。

要するに、離婚するためには準備が極めて重要であり、可能であれば万全の準備をしたうえで実行に移すことが望ましいといえます。

それでは具体的に離婚に必要な準備を見ていきましょう。

別居の準備

浮気やDVといった明確な離婚事由があればよいのですが、ほとんどのケースではそういった事情はありません。

そして、明確な離婚事由がない場合、要するに「性格の不一致」が原因である場合には離婚事由を作らないと相手が離婚してもよいというまで離婚できなくなってしまいます。

そうならないために別居が必要となってきます。

別居する上で必要な準備は、

• 転居先の確保
• お子様がいらっしゃる場合は、学校や幼稚園・保育園の確保
• 引っ越し日の選定
• 引っ越し業者の選定

となります。

当事務所では、事前に協議の上「Xデー」を決め、依頼者の方には当事務所からの置手紙を置いてもらい、無事に引っ越しができたことを確認次第、内容証明郵便を発送しています。

ある日突然家族がいなくなり、更に弁護士からの通知を受け取った人と、そこを見越して準備してきた人では、初動に大きな差が生まれます。

金銭に関する準備

別居してしまうと、相手方に関する証拠を集めることが出来ず、財産分与や慰謝料といった金銭的請求をすることが難しくなることもあります。

そのため、

・相手方の財産関係の調査

・浮気やＤＶなどの慰謝料を請求できる事由の証拠集め

が必要となります。

事前に相手の財産をすべて把握しているとしていないではその後の交渉がまったく変わってきます。

優秀な依頼者の方は、多岐にわたる資産を過不足なく調査してから別居されます。

そこまでのお膳立てがあれば、弁護士が交渉を頑張るだけとなります。

また、浮気の証拠もＬＩＮＥなど別居してからではなかなか入手できないため、事前準備が非常に重要となります。

年金分割の準備

年金事務所に行って、年金分割のための情報通知書を取得するだけであり、協議離婚であれば後からの取得でも大丈夫です。

調停離婚の際は必要なため、取得する必要がありますが、日本年金機構になかなか予約が取れず、手続をした後も数週間後まで年金分割のための情報通知書は届きません。

しかし、年金分割のための情報通知書は、裁判所で有効とされるのは発行から１年以内のものとなりますので、早くに取りすぎると後日取り直しということもあります。

いつのタイミングで取ったらよいかは、依頼した弁護士にアドバイスをもらうのが確実です。

無料相談では、事案を正確に把握できず、そのタイミングはなかなかアドバイスすることは難しいといえます。

養育費、婚姻費用の準備

養育費と婚姻費用は、双方の収入で自動的に決定されるため、夫婦双方が給与所得者なら特段問題はありません。

どちらかが自営業者の場合、準備が必要となります。

事業の形態、規模、財産など、事業に関する資料があればあるだけ事故に有利となります。

相手方が自営業者の場合、別居前に必要な資料を集めておきましょう。

離婚後の準備

離婚成立後は、女性であれば戸籍、健康保険、児童手当などの手続きが必要であり、お子様の戸籍を移す手続、年金分割手続など、多種多様な手続きがあります。

横須賀市にお住いの方の場合、事前にはぐくみ館へ行き、離婚後の生活がどうなるか確認してもらっています。

また、当事務所の場合、解決後に必要な手続きの一覧表をお渡ししており、更に、困ったことがあれば解決後もサポートしています。

そういったサポートがない場合、時間を見つけて、やるべきことと必要なものを調べておくことをおすすめします。

以上離婚で必要な準備について述べてきました。

実際にどうすればよいかは事案によって異なってきます。

まずは当事務所の初回無料相談をご利用ください。

その時点で必要な準備をしっかりとアドバイスさせていただきます。