不動産売却に成功し、婚姻費用の請求を封じた上で早期離婚に成功した事案

依頼者情報

年代 40代

性別 男性

職業 会社員

居住地 逗子市

年収 500万円

 

相手方情報

年代 30代

性別 女性

職業 会社員

居住地 逗子市

年収 300万円

 

その他情報

子供の有無 無

解決までの期間 6カ月

争点と結果 

財産分与における特有財産の取得→適正価格を取得

慰謝料の支払い→数十万円の解決金の支払いで決着

婚姻費用の支払い→住居費の負担を争点とし、早期離婚の成立をしたことで支払いをしないで済んだ

 

相談のきっかけ

相手方から離婚調停を申し立てると言われ、依頼者の方も離婚を望んでいたため、当事務所を訪れご依頼頂くこととなりました。

弁護士の着眼点

離婚自体に争いはなく、

①相手方が慰謝料の支払いを望んでいたこと

②自宅不動産の購入時に支出した特有財産の扱い

③婚姻費用の金額と支払い

が問題となっていました。どれもやり方次第で実現できる状況でしたので、可能な限り依頼者の方の望む条件で離婚することを目標に調停に臨むこととしました。

結果

まず、①については受任当初の調査により相手方が根拠とする資料をこちらで把握していたので強気の姿勢で「一貫して支払いには応じない」とすることで調停をすすめていきました。

②についても期日間の代理人交渉をした結果、相手方にこちらの主張を認めてもらうことに成功しました。

③については、自宅不動産に相手が居住していたので婚姻費用から住居費を引くべきと主張したこと、別居直後に想定される婚姻費用より多少多めに生活費を渡していたことから、支払時期を数ヶ月間後にし、婚姻費用支払額自体を下げることに成功しました。

そのような交渉をしている最中、自宅不動産を余剰が出る条件で売却することに成功しました。すでに認めてもらっている特有財産分を全額回収し、さらに余剰を折半することとなりました。

 残されたのは慰謝料の問題だけでした。状況としては強気に慰謝料を支払う事情は存しないと主張していけば裁判にて慰謝料0となる可能性もありましたが、その間婚姻費用の支払いが続くこととなります。

 依頼者の方と十分な打ち合わせを重ね、解決金の金額次第では早期離婚するととしました。こちらから相手方に「裁判となった場合に想定される期間についての婚姻費用分程度であれば解決金と支払う余地はある」と提案したところ、相手方は話し合いに応じ、結局裁判をした際に想定される婚姻費用支払額に多少の上乗せをした金額での決着となりました。

 不動産売却と特有財産分の取得により解決金を一括にて支払うことも大きかったと思います。

 結局、婚姻費用については支払時期を先送りにし、離婚自体が早期解決したため支払うことなく終了となりました。

執筆者
島武広 
島法律事務所 
代表弁護士(神奈川県弁護士会所属)

当サイトでは、離婚問題にまつわるお悩みに対して、弁護士の視点で解説をしています。また、当事務所にて携わった事案のポイントも定期的に更新しています。地元横須賀で、「迅速な解決」を大切に代理人として事件の解決に向けて取り組んでいます。

初回相談は無料でお受けしておりますので、お悩みの方は、お一人で抱え込まず、ぜひ一度専門家にご相談ください。|弁護士紹介はこちらをクリック>>

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