マザコン夫と離婚したいときのポイント
マザコンとは、精神的に母親に依存している成人男性をいいます。
一昔前にヒットしたドラマで脚光を浴び、社会的問題となり、誰もが認識するようになりました。
ここではそんなマザコン夫と結婚してしまい離婚を決意した方に、離婚までにすべきこととしてはいけないことを以下で詳しく説明していきます。
1 マザコン夫の特徴
マザコン夫とは、自分で決断できず、常に母親に意見を求めるような性質を持っています。
具体的なマザコン夫の行動の特徴以下のようなものがあります。
母親に何でも相談する
母親に相談することは誰にでもありますが、何でもかんでも、夫が母親に相談して、母親の意見を従う場合はマザコンです。
夫婦間で決めたことも、母親が別の意見を出してきたら、母親の意見に従い、妻にもその意見を強要してくるといったこともあります。
妻より母親を優先する
マザコン夫は、母親を誰よりも優先します。
例えば、家族でのお出かけや子供の学校・習い事の行事など前から予定していたイベントがあっても、母親からの急な頼みごとや母親との約束を優先して、元々の予定・約束を変更させられるということがあります。
妻と母親を比較する
妻が作った料理に対して、「お母さんの料理のほうが美味しい」、「お母さんなら、こうしてくれる」など、母親と比較して、文句をいう夫はマザコンでしょう。
夫婦のデートや旅行に母親も同行してくる
夫からデートや旅行に母親を同行させる夫もいます。
夫婦のデートや旅行に夫の母親も同行したら、妻としては心置きなく楽しむことは難しいでしょう。
酷い話では新婚旅行についてくる場合もありました。
度を越して実家に行く回数や連絡が多い
何か用事があるわけでもないのに、頻繁に実家に帰る、毎日のように母親と電話やメールで連絡を取っていることが多いです。
2 マザコン夫の母親の特徴
マザコン夫を育てた母親の特徴について、みていきましょう。
過保護・過干渉に育てた
幼少期から母親が必要以上に子供の世話をして干渉していると、子供は自立心が育たないまま大人になり、母親に依存することになります。
父親(夫)との関係がうまくいってなかった
父親が厳しかったり、存在感が薄かったりすると、子供と母親との絆が強くなります。
母親は子供へ愛情を注ぐことで、夫への不満を解消していたというケースがあります。
3 マザコン夫は治せるのか
治すのは難しいです。
それを受け入れて婚姻関係を継続するか、諦めて離婚するしかありません。
マザコン夫は、わりに社会的立場良い人が多いので、ATMとして割り切るということもありかもしれません。
当事務所に相談にいらっしゃる方はほぼほぼ離婚を選択されます。
金銭的に裕福でも、精神的に苦しい現状には耐えられない方が多く、マザコン夫が有名企業に勤務していても同居で家計は母が握っている場合も多く、それならATMにもなれませんので、夫婦でいるメリットはあまりないことが多いです。
4 マザコン夫と離婚する方法
マザコン夫と離婚する方法には、以下の3つがあります。
協議離婚
夫婦間で話し合って離婚する方法です。
離婚理由は問わないので、夫婦で離婚について合意できれば、マザコンが離婚理由でも離婚ができます。
まずは、協議離婚で離婚できるように目指しましょう。
離婚調停
家庭裁判所で裁判官や調停委員を交えて話し合いで離婚する方法です。
離婚理由は問わないので夫婦で離婚に合意できれば、マザコンが離婚理由でも離婚ができます。
離婚調停の場に、夫の母親が一緒に同席することはできないので安心です。
協議離婚で折り合いがつかなければ、離婚調停で離婚の成立を目指しましょう。
公平な第三者である調停委員から意見を聞いて諦めてくれる場合もあります。
離婚裁判
離婚裁判は調停を経ずに裁判を提起できません。調停で不成立になった場合に裁判を行うことが可能となります。
裁判で離婚が認められるには法定離婚事由が必要となります。
残念ながら法定離婚事由に、「マザコンだから」という理由はありません。
しかし、マザコンの場合には、ほかにも問題が発生しているケースがあるので、ほかの原因を理由に離婚できる可能性はあります。
5 マザコン夫との離婚の話し合いを進めるポイント
マザコン夫と離婚するために気を付けておきたいことは以下の通りです。
離婚協議を弁護士に依頼する
マザコン夫は、離婚の話し合いも母親に相談して、助言をもらいながら進めていくでしょう。
本来であれば、当事者間で話し合いをして、その場で決まる話も、一度、持ち帰ってから後日に返答するといわれることが考えられます。よって、話し合いの進行はとても遅くなります。
弁護士に依頼すれば、弁護士が代わりに夫と話し合いをして、離婚条件について調整しますので、時間や労力や精神的負担が緩和できるでしょう。
親権について
夫の母親が、孫を手放したくないと、親権をめぐって争う可能性は高いです。
親権を取りたければ、別居することになっても子供と離れてはいけません。
子供と一緒に生活を続けていれば、そのまま親権を認められる可能性は高くなります。
親権に争いがある場合に、別居に伴い、一旦、子供を夫と姑の元へ渡してしまうと、そのあと返してもらえなくなる可能性がとても高く、親権にも影響が出る可能性もあるので注意が必要です。
そのあたり具体的にどのように行動すべきかは専門家である弁護士に相談しながら決めることが肝要です。
6 マザコンは裁判での離婚理由になる?
上でも述べましたがマザコンだからということは離婚事由になりません。
民法で定められた法定離婚事由は次の5つとなります。
- 配偶者に不貞な行為があったとき
- 配偶者から悪意で遺棄されたとき
- 配偶者の生死が3年以上明らかでないとき
- 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき
- その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき
しかし、マザコン夫の程度次第では、婚姻関係が破綻して回復の見込みがない状態であれば「⑤その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」に当てはまる場合もあります。
具体的には、夫がマザコンであるほかに、
DV(暴力)
モラハラ
親族との不和
長期間の別居
浪費やギャンブルなどの金銭問題
などがある場合です。
7 夫が離婚に同意してくれなかった場合の対処法
マザコン夫はすんなりと離婚に応じることはほとんどないでしょう。
母に聞いて反対されたら尚更です。
そういった場合の対処法として考えられるのは次のような方法です。
離婚前に別居する
別居をすれば、いつの日か離婚が認められます。
3年程度が1つの目安となります。
別居することで、いつの日か離婚が認められることになります。
こちらの精神的負担が軽減することはもちろんですが、相手も反対していてもいつかは離婚されてしまうということをどこかで自覚して離婚条件の話に変えてくる人がほどんどです。
幸いマザコン夫はそれなりの学歴があることが多く、そういった損得勘定をしてアッサリ離婚に応じることがままあります。
一緒に暮らしていた生活がなくなり、妻のいない生活に慣れると、
「次の相手を見つけた方が得だ」
と考える男性が非常に多いのです。
離婚に応じてくれない時最大の武器になるのが別居といえます。
そのほかにも別居することによって、感情的になっていたお互いの気持ちを落ち着かせ、冷静に話し合いを進められる可能性もあります。
別居後は速やかに婚姻費用請求をしましょう。
生活も安定するはずです。
義母が離婚に賛成してくれるように働きかける
マザコン夫の特徴の一つとして、母親の意見が絶対なので、義母が離婚に賛成すれば、夫もその意見に従い、離婚に賛成してくれる可能性が高いです。
突然覚醒して「母とは絶縁するから戻ってきて」という人も稀にいますが、ほぼほぼ母の言いなりです。
離婚を実現するための手段だと割り切り、義母が離婚に賛成してくれるように働きかけるという方法も検討してみるといいでしょう。
離婚調停を申し立てる
マザコン夫との話し合いでは離婚話がなかなか進まない場合は、離婚調停を申し立てましょう。
協議離婚では、二人で話し合っても「母親がなんていうか意見を聞いてから返事する」など、夫の母親に相談してから、ひとつずつの問題の解決が図られ、なかなか思うように進まないこともあります。
調停では、家庭裁判所に当事者本人が出廷して裁判官や調停委員を交えて話し合いをします。
母親は調停に参加できませんので、協議離婚に比べて、とてもスムーズに離婚について話が進む可能性は高いといえます。
そうはいっても調停室に入らないだけで、期日の度に控室までついてくる母もたまにいて、おそらく指示を出している事案もあります。
そうはいっても調停室には入れないため、一定程度母の影響を排除できます。
調停不成立となるとあとは離婚訴訟をやるだけとなります。
9 マザコンを理由に慰謝料請求できる?
正直難しいです。
マザコン夫がマザコンとして取って行動がモラハラや経済的DVなどに該当する場合のみ請求できます。
慰謝料請求が認められるためには、証拠が必要となりますので、証拠となり得るものはしっかり集めておきましょう。
10 義母への慰謝料請求は可能か?
基本的には義母に対して慰謝料を請求することはできません。
ただ、義母自身からモラハラを受けていた等の事情があれば、不法行為に該当するとして、慰謝料請求できる可能性もあります。
以上、モラハラ夫との離婚について説明してきました。
通常の離婚に比べて、異常な思考を持つ人間2人との離婚協議になりますので、相当に骨が折れます。
また、母息子2人は自分たちが悪いとは微塵も考えないので、話が通じないことが容易に想像されます。
マザコン夫相手の離婚には、弁護士への依頼が必須といえます。
弁護士という権威を持った人間の話は聞いてくれる可能性があり、仮に弁護士相手にも訳の分からない主張を続けていても、調停→裁判と手続を進めていけばよいだけです。
マザコン夫との離婚にお悩みなら、まずは専門家である弁護士に相談しましょう。
是非当事務所の初回無料相談をご利用ください。
マザコン夫案件も多数扱ってきた経験とノウハウから適切なアドバイスをさせていただきます。
弁護士でもマザコン夫との離婚事案をそれほど経験していない人もおり、マザコン夫との離婚特有の問題に配慮しない可能性があり、そうなるとかえって事件が拗れてしまう可能性もあります。
離婚に注力する弁護士を探すことが成功への近道になります。

島法律事務所
代表弁護士(神奈川県弁護士会所属)
当サイトでは、離婚問題にまつわるお悩みに対して、弁護士の視点で解説をしています。また、当事務所にて携わった事案のポイントも定期的に更新しています。地元横須賀で、「迅速な解決」を大切に代理人として事件の解決に向けて取り組んでいます。
初回相談は無料でお受けしておりますので、お悩みの方は、お一人で抱え込まず、ぜひ一度専門家にご相談ください。|弁護士紹介はこちらをクリック>>
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