財産分与をしようとしない相手方から数千万円の解決金を獲得して訴訟において離婚した事案

依頼者情報

年代　５０代
性別　女性
職業　会社員
居住地　横須賀市
年収　５００万円

相手方情報

５０代　男性　会社員
居住地　関東地方
年収　１０００万円
子供の有無　成人済み　
別居の有無　１か月
解決までの期間　５年
争点と結果　養育費、財産分与、慰謝料
慰謝料の有無　解決金に含まれる
財産分与の金額　解決金に含まれる
解決金　数千万円

相談のきっかけ

ご主人の浮気が発覚し、確固たる証拠も獲得し、当事務所へ相談にいらっしゃり、そのまま受任となりました。

弁護士の着眼点

不貞の事実は疑いようもなく、財産に関する情報もお持ちであり、早期に解決できる事案と考えていました。

結果

調停を申し立てたところ、婚姻費用はすぐにまとまりましたが、相手方は、離婚そのものを拒否してきました。
依頼者の方は、離婚意思が固く、復縁をまったく考えていないと伝えても、その意志が変わりません。相手方が、有責配偶者であることは明白なので、こちらも引き下がるわけにはいきません。
ただ、相手方は、離婚はするつもりはないが、離婚条件を聞いてもよいというため、こちらとしては早期解決のために、裁判をすれば認められる金額からかなり減額した条件を伝えました。その条件は最終的に和解した際に決まった金額よりもかなり低い金額でした。
相手方は、受け入れると思っていましたが、まさかの拒否をしたため、調停不成立となりました。
訴訟に移行したものの、相手方が訳の分からない主張を維持し、財産分与一覧表の作成もままなりません。
当初から代理人がついているものの、間もなく支給される退職金を財産分与から除外しろ、何の証拠もないものを特有財産として認めろ、など主張は多岐にわたり、相手代理人は相手方の主張を抑えられない様子でした。
何度も期日を重ね、僅かずつですが訴訟を進めていき、ようやく尋問が出来る状況となりました。
裁判所が和解案を出しましたが、相手方がその案を蹴り、尋問が実施されました。
その後何回か期日を重ね、ようやく相手方が状況を受け入れて検討できる和解案を提示してきました。
依頼者の方も、その案を受け入れて無事和解となりました。
依頼者の方は、仕事も子育ても頑張る方で、依頼者の方の稼ぎで家族の生活をして、相手方は蓄財をしてきました。その金額はかなりの額となっていたため、数千万円の解決金を獲得することが出来ました。
依頼者の方からすれば、ここまでやらずに、早期解決を望んでいらっしゃいましたが、相手方はその意向を理解できず、事件を引っ張るだけ引っ張ってしまったために、結局解決金の額が高くつきました。
正当な主張をしても、その主張を受け入れない人が一定数います。そういった場合、調停、裁判と手続を進めていき、こちらの主張が通ることを、間もなく受け入れざるを得ないことを、理解させていく他ありません。
本件はまさにそういった事案でした。
時間はかかりましたが、依頼者の方との信頼関係は一度も揺らぐことはなく、全面的に信頼していただいておりました。そのこともぶれずに方針を貫き、良い結果を出すことが出来ました。