話の通じない相手方となんとか訴訟において離婚した事案

依頼者

年代　４０代

性別　男性

職業　会社員

居住地　横須賀市

年収　５００万円

相手方

４０代　女性　主婦

居住地　千葉県

年収　なし

子供の有無　あり　１人　養子の中学生

別居の有無　６か月

解決までの期間　２年

争点と結果　解決金、現住居の退去、離縁

慰謝料の有無　双方なし

財産分与の金額　なし

解決金　１００万円程度

相談のきっかけ

相手の連れ子と養子縁組してまで結婚したものの、結婚後相手の態度に違和感を覚え、遂にはご自身の精神に異常をきたして、逃げるようにご実家に帰り、当事務所の相談にいらっしゃり、そのまま受任となりました。

弁護士の着眼点

依頼者の方の話を聞けば聞くほど、最近増えつつある女性側のモラハラ案件だということがわかりました。

こういった案件ではまともな話し合いがしづらく、長期戦を覚悟した方がよいとアドバイスして調停に臨みました。

結果

調停が開始されましたが到底飲めない婚姻費用の金額を提示され、審判で徹底的に争うつもりでしたが、相手は婚姻費用の仮処分を申し立てました。

裁判官は非常に簡単なことを調査したのみで結論を出し、明らかに高額な金額が仮の婚姻費用として認められてしまいました。

調停・審判では丁寧にこちらの主張を証拠とともに示していき、結局審判ではいたって妥当な金額の婚姻費用となりました。

そこから離婚の話し合いなのですが、正直検討の余地もないような条件を複数挙げてくるため話になりません。

相手方代理人の先生は必死に説得してくれるのですが、本人の問題で話し合いはとん挫してしまい、訴訟移行となりました。

代理人間のやり取りでは相手方代理人の先生は、絶妙ともいえる落としどころで何とか終わりにしたいとおっしゃっていましたが、本人が聞く耳を持たず訴訟となりました。

訴訟では淡々とこちらの主張をしていくだけで、特段問題も生じず、裁判官の見解も当然離婚というものでした。

ただ、逃げるように実家に帰ったため、依頼者の方の名義のマンションに相手方が住んでおり、どうやって出てもらうかも重要でした。

裁判官が心証を開示しましたが、それでも相手方は拒み、相手方代理人も頭を抱えていました。

最終的には、再度裁判官から強い説得が入り何とか解決となりました。

解決後も訳の分からないことを言ってくるなどされましたが、無事解決となりました。

住居について訴訟と強制執行をすることを考えたら任意で出て行ってくれるなら、納得のできる金額の解決金を支払って和解することとしました。

最近このような相手方が増えており、基本交渉はなかなか進みません。

やはり訴訟に移行し、「判決が出るとこうなる」という重圧をかけてはじめて解決への話ができるのだと思います。

そういった意味では依頼者の方が調停にこだわらず訴訟移行を選択してくれたことが大きかったです。