訴訟において特殊な不貞行為をし資力のない相手方から慰謝料を獲得し財産分与を抑えて離婚した事案

依頼者情報

年代　５０代

性別　女性

職業　パート

居住地　横須賀市

年収　１００万円

相手方

年代　５０代

性別　男性

職業　会社員

居住地　鎌倉市

年収　５００万円程度

子どもの有無　４人（高校生、中学生、小学生）

別居の有無　6ヶ月

争点と結果

争点　婚姻費用、慰謝料

解決までの期間　２年

慰謝料の有無　200万円

財産分与の金額　なし

解決金　なし

相談のきっかけ

ご主人が、絶句するような不貞行為をして、それまでの家庭が音を立てて崩れるような状況になり、別居されました。別居後も事態は進展せず、痺れを切らした依頼者の方が相談にいらっしゃり、受任となりました。

弁護士の着眼点

相手方の不貞は明らかであり、早期にこちらの要求する条件で離婚したいと考えていましたが、ご主人の資力が乏しいため、そこをどう解決していくかがポイントでした。

結果

相手方に代理人がつきましたが、通常であれば解決に向けて尽力するはずの代理人が、書面や証拠の約束を守らない、いい加減な対応をするなどしたため、錯綜してしまいました。

また、相手方は反省した態度を見せてくれるのかと思っていましたが、そのような考えは毛頭なく、婚姻費用から徹底的に争ってきました。

相手代理人の影響なのか、裁判所ではおよそ採用できない独自の見解に拘泥し、しかも出すべき書面を出さないため、婚姻費用だけでかなりの期間を費やすこととなり、しかも最終的には婚姻費用も審判移行するという展開になりました。

結局、こちらの言い分が採用されましたが随分時間が経ってしまいました。

相手方本人はもちろん、相手代理人が離婚調停において常識的な対応をするとは毛頭考えられず、離婚調停は不成立として、離婚訴訟に切り替えました。

訴訟となれば、裁判所の判断を受けるため、相手方の独自の見解は早期に排斥され、回を重ねるごとに相手方の主張は撤回されていきました。

裁判所の見解が示され、こちらが納得のいく、２００万円の慰謝料を獲得して解決となりました。

相手方はほぼほぼ手持ちのお金がなかったため、慰謝料としては十分なものといえました。

事案からするともう少し高額でもよいと言えましたが、判決となると相手からの回収可能性がないため、和解での解決となりました。

最近多い、代理人がおかしいため事案が錯綜するという典型例といえる事件でした。
運悪くそういった相手に当たってしまった場合、協議や調停よりも訴訟を選択して、当方と裁判所の２者から「裁判所の相場」を相手にわからせることが重要でした。

依頼者の方は、そういった考えを理解して下さり、方針を任せてくれたことがこういった解決につながりました。

調停を継続していれば１年は余計に時間を要した可能性がありました。