慰謝料請求で必要になる証拠について
パートナーの浮気が発覚し、慰謝料請求を考えている場合、証拠の有無で慰謝料請求の成否が決まることになります。
当事務所に相談にいらっしゃる方の中には、必ずしも有効ではない証拠をご持参いただき「証拠がある」とおっしゃることがあります。
「残念ながら、この証拠だけでは難しいです」とお伝えすると落ち込む方や逆上する方などがいらっしゃいます。
ここでは、どのような証拠が必要か説明していきます。
不貞行為の証拠
不貞行為の慰謝料は、民法709条に基づいて請求します。
民法709条は不法行為を定めた規定であり、不法行為の立証責任は慰謝料を請求する側にあります。
ですので、慰謝料を請求するには証拠が必要になるのです。
不貞行為とは、配偶者以外の異性と肉体関係を持つことを指します。
そのため、慰謝料を請求するには、肉体関係があったこと、またはそれを強く推認させる事実を、客観的な証拠に基づいて証明する必要があるのです。
不貞行為を強く証明する証拠
証拠として下記のものが挙げられます。
- ラブホテルやシティホテルに二人で出入りする写真や動画
- 不倫相手の自宅に宿泊したことがわかる写真や動画。
- 不倫の当事者が、肉体関係の事実を認める会話の録音
- 性交渉があったことを直接的・具体的に示す内容のメッセージ
- 裸の写真や性的な動画のやり取り。
- 探偵事務所の調査報告書
- ラブホテルやシティホテルの利用履歴
- 二人で旅行に行った際の交通機関や宿泊施設の利用履歴。
以上の証拠は不貞行為があったことを強く証明してくれます。
不貞行為の補助的な証拠
- 二人きりでの食事や旅行先での写真
- 親密さを示すメールやLINEのやり取り
- カーナビの走行履歴
- SuicaやPASMOなどのICカードの利用履歴
- 不倫を認める内容が書かれた日記や手帳
- 不倫相手への高価なプレゼントの領収書
以上については、それだけでは不貞行為があったということまでは証明できませんが、ほかの証拠と相まって不貞行為があったことを立証する可能性があります。
慰謝料の金額
慰謝料の相場は、一般的に50万円~300万円と幅がありますが、これは不貞行為によって受けた精神的苦痛の大きさに応じて変動します。
慰謝料が高額になるケース
実際の慰謝料は下記事項を考慮して判断されます。
- 離婚に至ったか
- 不貞行為の期間が長い・頻度(回数)が多い
- 婚姻期間が長い
- 未成熟の子どもがいる
- 不倫相手が妊娠・出産した
- 不貞行為が発覚した後も関係を継続した
- 不貞行為によってうつ病などの精神疾患になった
以上の事情があれば慰謝料は高額になるでしょう。
証拠集めは弁護士への相談が重要
慰謝料請求の証拠について述べてきました。
証拠は警戒されると獲得が困難になります。
不貞行為に気づいたら、相手にこちらが不貞行為の存在を知っていることを把握される前に、確実な証拠を得る必要があります。
事案ごとに何が必要とされるか変わりますので、まずは専門家である弁護士に相談することをおすすめします。
当事務所の初回無料相談をご利用ください。
多数の案件を扱ってきた経験とノウハウから適切なアドバイスをさせていただきます。
島法律事務所
代表弁護士(神奈川県弁護士会所属)
当サイトでは、離婚問題にまつわるお悩みに対して、弁護士の視点で解説をしています。また、当事務所にて携わった事案のポイントも定期的に更新しています。地元横須賀で、「迅速な解決」を大切に代理人として事件の解決に向けて取り組んでいます。
初回相談は無料でお受けしておりますので、お悩みの方は、お一人で抱え込まず、ぜひ一度専門家にご相談ください。|弁護士紹介はこちらをクリック>>
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