専業主婦の方が赤ちゃんと一緒に離婚するときに気を付けたいこと

赤ちゃんが生まれるとき、通常、最も幸せな時間となることでしょう。

しかし、最近、妊娠中に夫婦仲に亀裂が生じ、生後間もない赤ちゃんを抱えながら離婚するケースが増えています。

ここでは、専業主婦の方が赤ちゃんと一緒に離婚する際に気を付けたいことを説明していきます。

離婚に至る原因

殆どのケースが、夫の理解不足です。

妊娠中の妻をいたわることなく、むしろ赤ちゃん返りをして、色々と要求をしてきます。

妊娠中や出産間もない時期に性行為をやたら求めてくるということも多々あります。

他には、育児にまったく協力せず、独身のように飲み歩くことも挙げられます。

夫側の両親との関係悪化、特に、生まれてきた子の性別差別や跡取り云々なども大きな亀裂を生じさせます。

そういったケースで、やむにやまれず離婚に至ります。

まずは別居

生まれたばかりでまだ弱い存在の赤ちゃんを抱えて、力の強い夫との離婚を切り出すのはかなりのリスクを伴います。

赤ちゃんを置いて逃げられませんし、赤ちゃん自体に何かされるかもしれません。

離婚の話し合いは大きな圧力とストレスを伴います。

特に、幸せ絶頂のはずが、離婚を考えるような相手なのですからなおさらです。

別居することから始めましょう。

生活基盤の確立

一番良いのは、ご実家に行くことです。

そしてご実家に経済的余裕があるなら、離婚についても腰を落ち着けて交渉していくことができます。

どうしても日々の生活に精一杯だと、離婚についても正常な判断が出来ないおそれがあります。

ご実家を頼ることが難しい場合、きょうだいなどそれに代わるような存在があるなら頼るべきですが、そうではない場合、離婚を切り出すタイミングを検討しましょう。

生活の目途なしに、勢いで離婚を切り出し、身一つで追い出されてしまうと、路頭に迷ってしまいかねません。

住むところ、働く場所などを少しずつ準備していきましょう。

婚前の預金などがあり、当面の生活に困らないなら、別居してしまうのも手です。

それも難しい場合、生活保護やＤＶがあるならシェルターを検討しましょう。

ただ、行政は何かと理由を付けて拒むため、最後の手段にしたいところです。

離婚条件

当然離婚をして、親権をもらい、養育費を支払ってもらう。

離婚までは生活費である婚姻費用を支払ってもらう。

年金分割が可能ならそれも行う。

ここまでは裁判所では当然に認められます。

あとは、①財産分与と②慰謝料です。

財産分与

婚姻期間中、形成した財産は、極めて特殊な場合を除き２分の１ずつ分けることになります。

ただ、この財産分与ですが、赤ちゃんがいるのに離婚を決意する場合、ほぼほぼ訳の分からない理由で夫は財産分与を拒みます。

話し合いで平行線なら、調停を申し立てましょう。

調停では、財産分与を希望すれば調停員が財産分与をしましょうと説得してくれ、財産を開示してくれます。

それでも拒むなら、調停不成立となり、訴訟となります。

訴訟で財産分与を拒むと言っても相手にされません。

裁判所からするように言われるだけです。

それでも拒めば、こちらの主張が認めれる、もしくは、あっさり調査嘱託が認められ財産が開示され、問答無用で２分の１ずつ分けることになります。

他には、不動産や自動車など評価を伴うものを含む場合は評価方法によって大きく金額が変わります。

その場合は、弁護士に依頼、最低でも相談することをお勧めします。

慰謝料

浮気とDVがあれば慰謝料を請求できます。

浮気は１００－３００万円程度、DVは５０－１００万円程度が一応の相場です。

具体的な金額は事案によって異なりますので、お知りになりたい場合は弁護士に相談しましょう。

慰謝料をもらうには証拠が必須となります。

一般の方が「証拠がある」と言うので確認したところ、まったく使えない証拠だったということがよくあります。

浮気であれば、当事者２人が性行為に及んだことを示す証拠であり、ラブホテルへの出入り写真、性行為があったといいうる画像、動画、LINEのやり取りなどが代表的なものとなります。

DVであれば、医師の診断書、怪我の箇所を写した写真などになります。

以上を前提に、離婚によるお金がどのようになるか算段を立てましょう。

それに基づいて、どのように離婚していくかを検討していきましょう。

以上専業主婦の方が赤ちゃんと一緒に離婚する際に気を付けたいことを説明してきました。

何物にも代えがたい赤ちゃんの命と生活を守るために、最適な判断をしていきましょう。

是非当事務所の初回無料相談をご利用ください。

今なすべきことを離婚弁護士ならでは視点でアドバイスをさせていただきます。