家庭内別居でも不倫慰謝料は請求できる?弁護士が判断基準と相場を解説
家庭内別居中の配偶者が不倫をしている場合慰謝料は請求できないのだろうかとのお悩みで相談にいらっしゃる方が後を絶ちません。
結論から言うと基本出来ます。
ご自身だけで早計に判断せず、弁護士に相談してから判断することをおすすめします。
以下で説明していきます。
1 家庭内別居中の慰謝料請求は可能
家庭内別居中でも不倫相手に対して慰謝料を請求することができることが原則です。
というのは、家庭内別居は他人からはわからないことであり、実際にそのことを立証するのは難しく、過去多数の事案を扱ってきましたが依頼者・相手方ともに家庭内別居を立証できた人を見たことがありません。
事実上同居はしているのですから、家庭内別居にあったことは不倫した側が立証しなくてはなりません。
また、仮に家庭内別居が認められても形式上同居しているので、裁判所は金額を下げることはありますが、まったく慰謝料を支払わなくてよいとすることはほとんどありません。
家庭内別居中であっても、別居までは至っていないため、復縁の可能性は排除できないと考えられるのです。
そのため、家庭内別居という状況であっても不倫相手に対しては慰謝料を請求できることがほとんどです。
2 請求に重要な要素
不貞の慰謝料を請求すると必ず相手は、すでに婚姻関係が破綻していたと主張してきます。
様々な状況を考慮して、夫婦としての共同生活の実体を欠くようになり、その回復の見込みが全くない状態に至っているかどうかで判断されます。
仮に家庭内別居と認定されても、以下のような事情があれば、まだ婚姻関係は破綻していないと判断される可能性が高いです。
- 生計を共にしている
- 協力して家事や育児をしている
- 性交渉がある
- 家族としての交流がある
- 日常的な会話がある
逆に、下記のような場合婚姻関係は破綻していると判断される可能性が高まります。
- 全く会話がなく、家庭内で顔を合わせることも避けている。
- 食事の時間はもちろん、食材の購入や調理も完全に別々。
- 掃除や洗濯など、家事の分担が一切なく、互いの領域に干渉しない。
- 生活費を全く入れていない、または家計を完全に分離している。
- 長期間にわたって性交渉が全くない。
- 家族行事への参加や親族付き合いが全くない。
- 弁護士を立てて離婚協議を進めている、または離婚調停を申し立てている。
4 家庭内別居中の不倫慰謝料の金額
そもそも家庭内別居を立証することは難しいですが、仮に認定されてしまうとやはり通常の家庭よりは金額は低額になるのが通常です。
慰謝料は下記の事情を考慮して決められます。
ですので、家庭内別居だけで金額が決まるわけではありません。
- 不倫の期間・頻度
- 不倫関係の悪質性
- 家庭内別居に至った経緯と期間
- 未成熟の子の有無
- 不倫が原因で離婚に至ったか
- 不倫相手の態度
家庭内別居中の不倫における慰謝料の一般的な相場は以下の通りです。
- 離婚しない場合:50万円~100万円程度
- 離婚に至った場合:100万円~200万円程度
以上、家庭内別居でも慰謝料を請求できるかについて述べてきました。
何度も言うように家庭内別居の立証はかなり困難です。
諦める必要は全くなく、仮に家庭内別居と認定されても、0円にはならないことが圧倒的多数です。
是非当事務所の初回無料相談をご利用ください。
事案に即したアドバイスをさせていただきます。
島法律事務所
代表弁護士(神奈川県弁護士会所属)
当サイトでは、離婚問題にまつわるお悩みに対して、弁護士の視点で解説をしています。また、当事務所にて携わった事案のポイントも定期的に更新しています。地元横須賀で、「迅速な解決」を大切に代理人として事件の解決に向けて取り組んでいます。
初回相談は無料でお受けしておりますので、お悩みの方は、お一人で抱え込まず、ぜひ一度専門家にご相談ください。|弁護士紹介はこちらをクリック>>
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