別居中に不倫をされたら慰謝料請求できるか
離婚を検討していたり、一度冷却期間を置くために別居しているときにした不倫に対し慰謝料を請求できるのでしょうか。
別居中の配偶者以外との不倫
別居中の夫婦であっても婚姻関係にある以上、配偶者以外の異性と肉体関係を持てば不貞行為となります。
不貞行為により慰謝料請求が認められるためには、不貞行為によって夫婦共同生活の平穏が侵害されたといえる必要があります。
そのため、すでに婚姻関係が破綻していたような場合には浮気・不倫をしたとしても、慰謝料請求は認められません。
別居している場合には同居・協力・扶助義務を守っていないことから夫婦関係が破綻しているとみなされる可能性が高くなります。
仮に、慰謝料を認められても、同居に比べて金額は低い額になりやすくなります。
夫婦関係の破綻
裁判所は婚姻関係が破綻しているかの判断については慎重に行う傾向にあります。
裁判所が別居中だからという理由だけでは直ちに婚姻関係の破綻を認めることはありません。
・別居理由
・婚姻期間
・別居期間
・今後の見通し
などで判断していきます。
具体的には
・別居期間が3~5年に及ぶ場合
・再同居の予定のない離婚前提の別居だった場合
・長期間の別居で夫婦間の交流が一切なかった場合
・協議離婚中、離婚調停中、離婚裁判中だった場合
なども同様です。
逆に
・別居を開始したばかりだった場合
・一時的な別居だった場合
・一方的な別居で、配偶者は離婚を考えていなかった場合
・単身赴任
などは夫婦関係の破綻があるとは認められない可能性が高まります。
家庭内別居の場合
一緒に食事をとらない、夫婦間の会話がない、寝室を別にする、家計を別々にするなど夫婦の数だけ家庭内別居の状態も変わります。
一般的に家庭内別居の夫婦は同居をしていても、お互いに協力して扶助する義務を果たしているとはいえません。
もっとも、家庭内別居は通常の別居と違い、外からは別居しているのが分かりにくく、家庭内別居状態であったことを客観的に証明することは難しいのが現状です。
家庭内別居状態であることを証明できなければ、すでに夫婦関係が破綻していたとは認められず、慰謝料請求される可能性が高いです。
不倫の慰謝料相場
不倫の慰謝料は夫婦が離婚をするかどうかによって金額が変動します。
また、婚姻年数、不貞行為の頻度・期間、子供の有無によって増減します。
離婚した場合で100万円~300万円程度、離婚しなかった場合だと50万円~150万円程度になることが多いです。
不倫した配偶者や不倫相手に慰謝料を請求するには証拠の有無が」成否を分けます。
裁判では、証拠がないと不貞行為の事実を認めてもらえない可能性が高まります。
・配偶者と不倫相手に肉体関係があったと推測できる写真・動画
・ラブホテルに出入りする写真・動画
・配偶者が不倫相手の家に長期間出入りする写真・動画
・性行為中の写真・動画
などは決定的な証拠となります。
・不倫したことを認めている音声データ
も証拠となりますが前後のやり取りが重要となります。長い時間の録音を残しましょう。
・LINEやメールなどの記録
特にLINEは決定的な証拠となりやすいです。上記の直接的な証拠となる動画や写真が残されていることが多いです。
以上、別居中に不倫された場合の慰謝料請求について述べてきました。
かなり微妙な事案であり、個々のケースごとに結論が変わってきます。
まずは専門家である弁護士に相談しましょう。
是非当事務所の初回無料相談をご利用ください。
離婚を多数扱ってきた経験とノウハウから適切なアドバイスをさせていただきます。
島法律事務所
代表弁護士(神奈川県弁護士会所属)
当サイトでは、離婚問題にまつわるお悩みに対して、弁護士の視点で解説をしています。また、当事務所にて携わった事案のポイントも定期的に更新しています。地元横須賀で、「迅速な解決」を大切に代理人として事件の解決に向けて取り組んでいます。
初回相談は無料でお受けしておりますので、お悩みの方は、お一人で抱え込まず、ぜひ一度専門家にご相談ください。|弁護士紹介はこちらをクリック>>
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