浮気・不倫の慰謝料の相場

信頼していた配偶者の方が浮気していた。

大きなショックを受けていると思います。

少し時間が経つと「やられ損はごめんだ」と不貞相手に対しての慰謝料請求を考える方が多くいらっしゃいます。

そうした方が、まずおっしゃることは

「慰謝料いくら取れますか」

ということです。

ここでは慰謝料の相場について述べていきます。

１　浮気・不倫による慰謝料の相場

先に答えを言ってしまうと数十万円～３００万円程度です。

当事者同士が納得すれば１０００万円でも１億円でもよいのですが、裁判所での相場があるため、ほとんどの場合で上記の金額となります。

そして、その金額の幅をどうやって決めていくかにはいくつかの要素があります。

具体的にみていきましょう。

不貞行為前の夫婦関係

夫婦関係が従前よかったのであれば金額は上がり、悪かった場合金額は下がります。

離婚と別居の有無

不貞行為発覚後、離婚したり別居に至った場合金額は上がり、従前通り同居しているなら金額は下がります。

結婚期間

結婚期間が長いと金額は上がり、短いと金額が下がります。

不貞行為の期間

不貞していた期間が長ければ金額は上がり、短ければ金額は下がります。

不貞行為の積極性

不貞行為をはじめるにあたり、どちらが積極的に不貞関係を作成したかも大事な要素です。基本的には男性側に積極性があると裁判所は認定する傾向にあります。

不貞相手に積極性があれば金額が上がり、配偶者の方に積極性があれば金額は下がります。

未成年の子供の有無

未成年者のお子様がいらっしゃれば金額は上がり、お子様がいない、もしくは、既に成人している場合金額は下がります。

謝罪の有無

相手の態度も金額を決める要素になります。

真摯に反省して謝罪していれば金額は下がります。逆に明らかに不貞行為があるのに認めない、無視するなどであれば金額は上がります。

不貞相手の財力

ないものは払えないため、不貞相手の財力が乏しい場合金額は下がります。

２　慰謝料をしっかり獲得するために

上記の慰謝料を決める要素を把握したら相手から慰謝料を獲得するポイント押さえておきましょう。

初動が大切

交渉の始め方を間違えると相手に無視されて終わることもあります。

一番良いのは弁護士に依頼して弁護士から内容証明郵便を送ってもらうことです。

弁護士が出てきた以上対応しないとならない、無視したら裁判となってしますなどと相手は恐怖を覚え、自分も弁護士を付けることが殆どです。

そうすれば、後は金額の話になります。

どうしても自分でやる場合、大きな本屋に行き、自分が一番気に入る慰謝料請求の本を買い、そこに記載されている書式に従って書面を作成して何度も見返しましょう。

きっちりと相手に自分の要求をしているかどうかチェックしましょう。

場合によっては、自分の作成した文章を弁護士にみてもらうことも検討しましょう。

精神的苦痛を具体的に伝える

慰謝料とは精神的苦痛に対する損害賠償金ですので、自分がとても甚大な精神的苦痛を受けたことを具体的に主張しましょう。

その際、上に挙げた要素を丁寧に拾っていくことが大切です。

証拠を確保する

最近、開き直って証拠を見せてくれれば検討する、などと対応する人もいます。

そういったときに言い訳が出来ないような証拠をそろえておくことが重要です。

３　示談？訴訟？

慰謝料を獲得するために選択する手段は、示談と訴訟どちらがよいでしょうか。

私の考えは示談です。

弁護士がその交渉に入っているのであれば、交渉でも訴訟でも相場を逸脱する可能性は非常に低いです。

そうであれば、時間がかかり、結果をコントロールできない裁判は可能な限り避けるべきと考えています。

当事務所の場合、９０パーセント以上示談で終了しています。

ただ、何を言ってもまともな対応をしない相手方や代理人が近頃散見されます。

そういった場合、訴訟を選択するしかありません。

ラブホテルへ出入りする写真があるにも関わらず、

「不貞行為はない」

などと開き直る相手とは交渉するのは無駄といえます。

以上、慰謝料の相場について述べてきました。

上記の要素を中心に判断していくのですが、実際は個別の事情を伺って判断してくこととなります。

もしお悩みでしたら、是非一度慰謝料問題に詳しい弁護士に相談されることをお勧めします。

自己の置かれている状況や予想される金額で採るべき手段が変わってくるのではないでしょうか。

是非当事務所の初回無料相談をご利用ください。

事案に即したアドバイスをさせていただきます。