資力のない相手方から慰謝料と婚姻費用を相殺し、年金分割も放棄させて調停離婚を実現した事案

依頼者情報

年代　３０代

性別　男性

職業　会社員

居住地　横須賀市

年収　５５０万円

相手方情報

年代　３０代

性別　男性

年収　５００万円程度

その他情報

子供の有無　有　小学生と幼稚園児

別居の有無　有　半年

解決までの期間　９カ月

争点と結果　離婚、慰謝料、婚姻費用、年金分割

相談のきっかけ

依頼者の方が相手方の様子がおかしいため、問いただしたところ相手方は不貞行為を認めました。その後も夫婦中がうまくいっていなかったところ、相手方が子供を連れて別居を開始し、離婚調停を申し立てたため、当事務所を訪れそのまま受任となりました。

弁護士の着眼点

まず、依頼者の方は熟考され、復縁が可能なら復縁したいというご意向だったためその可能性を模索しましたが、相手方の離婚意思が固くその可能性はなく断念しました。

次に、復縁しないのであれば不貞行為の責任をしっかり取ってもらおうということになりました。但し、そこまで調停が進行し数ヶ月の期間が経過していたため、未払いの婚姻費用が溜まっていたため、その辺りの調整をどう図っていくかがポイントでした。

結果

依頼者の方と打ち合わせを重ねて、相手方が不貞に至った経緯、こちらの証拠などを検討し、裁判となれば慰謝料は認定されるだろうが、その金額は相場程度となること、その間も婚姻費用が発生すること、裁判となれば１年程度は見込まれることから、早期解決の可能性を探ることとし、離婚成立以後の養育費は支払うが、それまでの婚姻費用の支払いを免除してもらい、更に年金分割をしないことを条件とする和解案を提示し、それが駄目なら裁判で徹底的に争うという方針としました。

　程なく相手方代理人から連絡があり、その条件で離婚するということになりました。調停期日でいくつか細かい点を詰めましたがこちらは妥協することなく予定通りの条件で無事終了となりました。

　見込みを立て、メリットデメリットを考慮して方針を決め、決めた方針を貫徹する。その辺りがすべてうまくいったため早期に想定通りの解決となりました。今回の事案は相手方の離婚の欲求が相当強かったため「すぐ別れたいならこの条件。駄目なら徹底的に争う。」という提示の仕方でほぼ勝負ありでした。また、相手方代理人が離婚交渉にそれほど通じていなかったため、こちらのペースで交渉できたことも大きかったと思います。